2013年11月2日土曜日

「漁師とビジネスマン」で早期リタイアを考えよう


 ハッピーリタイアメントというのには誰しもあこがれますね。わりと知られている話かもしれませんが、こんな話を聞いたことがあります。
 
  ある田舎町に漁師がいて、素晴らしい漁場に恵まれているんですが、その人は毎日朝だけ漁をして昼からは寝ています。それをバカンスでやってきていたMBAをもったビジネスマンが見て不思議そうに聞きました。ちなみにMBAというのは経営学の学位で、それを持っているこのビジネスマンはエリートだということです。

「なんであなたはこんないい海を目の前にしてもっと魚を獲ろうとしないのですか?大儲けするチャンスを逃していますよ」と。
漁師は聞きました。「あなただったらどうするんですか?」
「私だったらまず投資して漁船を増やしますね」
「それで?」
「人も雇って大規模に漁をします。軌道に乗れば利益も大きく増えるでしょう。」
「それで?」
「そこまでくれば悠々自適ですからね。毎朝釣りでもして、昼からは酒をのんでゴロゴロしますよ。」
「それが私がいまやっていることですよ。」

  深いですね。単にMBAビジネスマンを皮肉って終わらせたくはないので少しだけ掘り下げてみましょう。ここには3種類の状態が提示されていると思うんですよ。

1、分相応の生活をしてストレスフリー。これは漁師の生活です。
2、成功に向けて頑張るプロセス。これはMBAの話の前半です。
3、成功を手に入れたあとのリタイア生活。これはMBAの話の後半です。

  どれも価値のある素晴らしい状態だと思いますが、1と3は見かけ上やっていることは同じな訳です。それならMBAは無駄な努力を2でやっていると見るか、いやいや成功の余韻を噛み締めながらのリタイヤ生活は1とは似て非なるもの、と見るかですね。

  僕は1と3は同じだと思います。ただ2はそれ自体が目的となりうるものなので、自分がそこに価値を見いだすならやればいいと思うんですよ。

  みなさんも今は大変だけれど将来楽になることを夢見ていると思います。今の大変さにやりがいを感じているならそれ自体を味わえばよいですし、そうじゃないのならただ我慢するよりはなにか工夫したいですね。人生どんなときでも今が大事ってことかなと思います。

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